耐熱塗料の塗装方法と注意事項
耐熱塗料とは、焼却炉や薬品プラント・自動車・オートバイや厨房機器など、一般的な塗料では塗装できない温度(200℃以上)に達する設備の表面に、美観および防食などの目的で塗装す施工用材料です。
塗装方法
当社製品は、作業性を良くしてありますので、一般的な塗装と同等の作業が可能です(希釈は、専用シンナーを推奨します)。
被塗装物の形状や環境などに応じて適切な塗料をお選びください。
また、沈殿物がないよう十分攪拌し、均一な液状をご確認のうえ、ご使用ください。
塗装選定
被塗装物の性能・美観を永く保つために、設備の温度条件や対薬・耐塩害などの要求性能に応じた、最適の塗料をお選びください。
当社にお客様のご使用条件をご提示いただければ、当社スタッフが責任を持って適切塗料をな選定をいたします。まずはお気軽にご相談ください(ご相談の際は、用途・必要性能・素材・耐熱温度・色相・乾燥条件・塗装方法などをお教えいただくと、より確実な選定が行えます)。
膜厚および初期加熱
膜圧とは、被塗装物の上に下塗り・中塗・上塗と塗料を塗り重ねた厚さのことを言います。
耐熱塗料の持つ性能を長期間にわたり維持するために、標準膜厚は非常に重要な要素です。また、初期加熱とは、耐熱塗料の塗膜を加熱することによって、硬化、着床させるための作業。この時、3回以上の重ね塗りを行っている場合や、耐熱温度が400℃以上の塗料を使っている場合、最初の加熱は徐々に行ってください。塗装仕様による標準膜厚をオーバーしたうえ、急激な加熱を行った場合、塗膜中の残留溶剤と塗膜硬化時の反応ガスが大量に発生し、塗膜の膨れから剥離にいたるなど不具合の原因となります。
素材について
一般的な耐熱塗料で塗装可能な素材は、SPCC・アルミ・亜鉛メッキ銅板・SUSなどです。特殊な耐熱塗料では、他の素材(ガラスや耐熱プラスチックなど)にも使用可能なものもあります。
素材の耐熱性
- 普通銅板(SPC材)
- 〜600℃
- アルマイト鋼板・アルミ
- 400〜500℃
- ステンレス
- 〜800℃
- 化成皮膜(亜鉛メッキなど)
- 〜300℃
素地調整
素地調整とは、被塗装物表面の錆や以前に塗装された塗料などの異物を取り除き、新しく塗料を塗るために整えることです。
耐熱塗装において、素地調整(ケレン)は、塗装選定・膜厚の確認と共にに重要な項目ひとつ。素地調整をしっかり行うことで塗料と、被塗装物表面の密着が高まり、塗装の寿命を大幅に伸ばします。設備の種類と症状に応じて、できるだけ良い素地調整を行ってください。
[ 素地調整の程度 ]
| ケレンの種類 | 処理方法 | 処理内容 | 関連規格 | |
|---|---|---|---|---|
| SSPC規格 (アメリカ) |
SIS (スウェーデン) |
|||
| 1種ケレン | ブラスト法 | 黒皮・旧塗膜・錆を完全に除去し、灰白色に仕上げる。 | SSPC-SP5 SSPC-SP10 | SIS Sa3 SIS Sa2 1/2 |
| 2種ケレン | 電動工具 | 黒皮・旧塗膜・錆を除去し、鉄肌をあらわす。 | SSPC-SP3 | SIS St3 |
| 3種ケレン | 手動工具 | 全面に工具をあて、劣化塗膜・黒皮・浮き錆を除去する。 | SSPC-SP2 | SIS St2 |
塗装上の注意事項
下記の条件のときは、塗装を行わないでください。
- 降雨・降雪・霧などの時
- 風が強く、埃などが舞う時
- 外気温が5℃以下である時
- 湿度が80%以上の時
- 被塗装物が50℃以上の時

